遺贈を受けた場合の注意点(相続税含む)

あるクライアントから相談を受けました。「遺贈」て何?。遺贈と贈与も比較しなければならないゾ!
遺贈の場合は相続税は法定相続人の人数で相続税の計算をする。が、単純贈与な場合は今年改正された相続・贈与税に基づき計算するだけでの単純計算可能です。両方ともそれ以外の経費すなわち
登録免許税
不動産取得税
司法書士に支払う経費 等も計算しなければお金が足らなくなる可能性が大です。

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相続・相続税/相続税の計算方法
遺贈で財産を取得した場合の相続税はどうなる?

遺言で遺産の全部または一部を与えることを「遺贈」といいます。一般的に「遺贈」というと相続人以外の者に対するものを指します。では遺贈で取得した財産は相続税の対象となるでしょうか?
遺贈で取得した財産は相続税の対象?
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遺贈で取得した財産には相続税の対象に
被相続人(亡くなった人)の介護をしていたAさん(被相続人の親族ではない)は、被相続人から遺言で空き家になっていた家1軒(土地・家屋)をもらいました。

このように遺言で遺産の全部または一部を与えることを「遺贈」といいます。遺贈には“相続人に対するもの”と“相続人以外の者に対するもの”がありますが、一般的に「遺贈」というと相続人以外の者に対するものを指します(詳しくは相続人以外へも遺産贈与できる、遺贈って何?も参照)。

遺贈により取得した財産は、相続税の課税対象になります。よく「他人だから贈与税ではないの?」と聞かれますが、贈与税ではありません。贈与税は、生きている人から取得したときにかかる税金です。

ではAさんのケースで相続税がどうなるか確認しておきましょう。

Aさんの相続税の課税価格を計算
まずはAさんの相続税の課税価格を確認しましょう。

■土地の価額
路線価が1平米20万円で130平米ありました。
⇒20万円/平米×130平米=2600万円(土地の価額)

■家屋の価額
建物の固定資産税評価額は250万円でした。相続税の評価も固定資産税評価を使います。
⇒250万円(家屋の価額)

■生前贈与分
Aさんは被相続人から前年に150万円の贈与を受けていました。遺贈により財産を取得した人も相続開始前3年以内に受けた贈与財産を相続税の計算に加えなければいけません。これを「生前贈与加算」といいます。
⇒150万円(生前贈与加算)

■Aさんの相続税の課税価格
2600万円+250万円+150万円=3000万円

以上より、Aさんの課税価格は3000万円であることが分かります。

Aさんの相続税額を計算
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相続税額の計算方法は?
★相続税は、相続又は遺贈により取得した財産の価額の合計額(純資産額)で計算します。従って、他の取得者が取得した財産の価額も合わせて計算しなければいけません。

他の取得者は、唯一の法定相続人であるBさん(相続税の課税価格:7000万円)だけでした。

■相続税の申告は必要か?
3000万円+7000万円=1億円(課税価格合計額)>3600万円(基礎控除額 ※3000万円+600万円×1人)
AさんとBさんの課税価格の合計額が1億円で、相続税の基礎控除3600万円を超えています。
⇒従って、AさんとBさんは相続税の申告が必要になります。

■AさんとBさんの相続税額はいくら?
1億円-3600万円=6400万円
6400万円×30%(税率)-700万円(控除額)=1220万円
⇒AさんとBさんの相続税の総額は1220万円となります。

■Aさんの相続税額はいくら?
2人の合計の相続税(相続税の総額)は1220万円です。ではAさんの相続税はいくらでしょうか? まず、相続税の総額を取得割合(課税価格合計額に対するAさんの課税価格)で按分してAさんの相続税を算出します。

1220万円×3000万円/1億円=366万円(相続税額)
⇒Aさんの相続税額は366万円となりました。

★さらに相続税の2割加算、贈与税額控除を考慮
■相続税の2割加算を反映
この相続税額に、取得者の個別事情を反映させます。Aさんの場合は、被相続人の一親等の血族(子、代襲相続の孫、親)及び配偶者以外ですので、2割加算する必要があります(「相続税額の2割加算」)。

⇒366万円+366万円×20%=439万2000円

■贈与税額控除を反映
次に、贈与を受けたときに贈与税が課されていますので、その贈与税額を控除します。これを贈与税額控除といいます。
(150万円-110万円(控除額))×10%(税率)=4万円(贈与税額)
439万2000円-4万円=435万2000円(納付すべき相続税額)

⇒Aさんの納付すべき相続税額は435万2000円となりました。

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相続税申告における遺贈の主な注意点
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遺贈で財産を取得したときの相続税の注意点は?
相続税申告における遺贈(相続人以外の人が遺言により取得)の主な注意点をまとめました。

■小規模宅地等の特例
小規模宅地等の特例は、取得者が要件を満たす「親族」なら適用を受けられます。つまり相続人でなくてもいい訳です。

■生命保険金の非課税
適用対象者が相続人に限定されています。従って、相続人以外の人が生命保険金を受取っても適用がありません。

■生前贈与加算
生前贈与加算とは、相続又は遺贈により財産を取得した者が相続開始前3年以内に被相続人から贈与により取得した財産を遺産に加えて相続税を計算するものです。従って、遺贈により取得した人も対象になります。

なお、生前贈与加算の対象になった贈与財産に贈与税が課されている場合には、その贈与税は相続税から控除されます(贈与税額控除)。これにより贈与税と相続税の2重課税を解消します。

■債務控除
包括遺贈の場合には、相続人と同様に債務も承継しますので適用があります。

一方、特定遺贈の場合には適用がありません。しかし、葬式費用については、特別扱いで費用を負担していれば、その費用のみ債務控除できます。

■相続税額の2割加算
一親等の血族(子、親)及び配偶者以外の人は、相続税額の2割を加算されます。

■未成年者控除・障害者控除
対象者が法定相続人に限定されていますので適用がありません。

■相次相続控除
被相続人が相続開始前10年以内に「相続」で遺産を取得して相続税を負担している場合には、その相続税の一定部分が「相続人」の相続税額から控除されるものです。従って、相続人ではない人には適用がありません。

遺贈の場合は名義変更の際にも費用がかかる
遺贈の場合、相続税の他に、遺贈で取得した不動産の名義変更(所有権の移転登記)をする際に登録免許税が、特定遺贈の場合には不動産取得税がかかります(いずれも固定資産税評価額より算出します)。

■固定資産税評価額
土地(宅地):2300万円(※)
家屋:250万円

■登録免許税
(2300万円+250万円)×2%=51万円

■不動産取得税
(2300万円×1/2+250万円)×3%=42万円

Aさんのトータルの負担は、相続税が212万円、名義変更の際の税金が93万円になります。これに相続税の申告を税理士に、名義変更を司法書士に依頼することこれらの費用もかかることになるわけです。

(※)路線価は公示価格のおよそ8割、固定資産税評価額は公示価格のおよそ7割とされる。今回の例は路線価での評価が2600万円のため、固定資産税評価額を2600万円×7/8=約2300万円と仮定。

http://allabout.co.jp/gm/gc/393435/  参照

===============  不動産取得税とは (東京都公式ホームページより抜粋)  ====================
不動産取得税とは、土地や家屋を購入したり、家屋を建築するなどして不動産を取得したときにかかる税金です。

納める方
土地や家屋を、有償・無償の別、登記の有無にかかわらず、売買、贈与、交換、建築(新築・増築・改築)などによって取得した方です(個人、法人を問いません。)。

納める額
取得した不動産の価格(課税標準額)*1×税率*2=税額

*1  不動産の価格とは、不動産の実際の購入価格や建築工事費ではなく、総務大臣が定めた固定資産評価基準によって評価し決定された価格(評価額)で、原則として固定資産課税台帳に登録されている価格をいいます。
ただし、平成30年3月31日までに宅地等(宅地及び宅地評価された土地)を取得した場合は、取得した不動産の価格×1/2を課税標準額とします。

(地方税法附則第11条の5第1項)
*2  税率は以下のとおりです。

取  得  日 土  地 家屋(住宅) 家屋(非住宅)
平成20年 4月 1日から
平成30年 3月31日まで 3/100 4/100

(地方税法附則第11条の2第1項)

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