相続税対策といっても、様々な方法があります。こちらでは、代表的な方法を紹介しますので、是非参考になさって下さい。

生前贈与を活用

生前贈与を活用

贈与税は他者に財産を譲り渡した時に発生する税金で、最高55%と高い税率がかかることから、控除を利用される方が多くいらっしゃいます。こちらでは、生前贈与の控除を一部ご紹介します。

暦年贈与

こちらは、毎年110万円を上限とした基礎控除です。例えば、子ども2人に対して10年間毎年110万円以内で贈与をした場合、1,100万円が非課税となるということです。しかし、毎年同じ金額を同じ時期に贈与すると連年贈与とみなされ贈与税が発生するなどの注意点もあります。

相続時精算課税制度

こちらは2,500万円までが非課税となるもので、贈与者が60歳以上の父母または祖父母で、受贈者が20歳以上の子または孫であれば利用できます。

ここで気をつけることは、一度利用すると暦年課税に戻すことができないということです。つまり、年間110万円以下の贈与をしていても、総額が2,500万円を超えると20%の税金がかかるということです。

教育資金贈与

こちらは、30歳未満の子や孫に対して教育のために使うお金を渡した場合、1,500万円までは非課税となるものです。贈与された資金は入学金・授業料などの教育資金に使用することを条件としており、それを証明するための書類を利用する金融機関に提出するなど、様々な注意点があります。

不動産を活用

不動産を活用

一般的に、預金で相続する場合は時価が課税の対象額となるのに対し、土地や建物は時価よりも相続税評価額が低くなります。

目安として土地は時価の70~80%程度、建物は最大で時価の50%程度まで下がるのです。また、不動産が賃貸物件であればさらに評価額が30%減少するため、大きな節税効果が期待できます。

また、賃貸物件を建築すること以外に、不動産を活用した相続税対策としてワンルームマンションを購入する方法もあります。

例えば、1部屋1,500万円のワンルームマンションを購入した場合、課税評価額は500万円となります(時価の1/3)。同じ金額の現金を相続した場合と比べて1,000万円評価額を減額することができます。

生命保険を活用

生命保険には、「500万円×法定相続人の人数」が非課税になるというものがあります。

例えば、被相続人に配偶者と3人の子どもがいる場合、3,000万円を現金で相続するとそのまま相続税が課税されますが、死亡保険として相続した場合は「500万円×4人=2,000万円」を非課税にすることができるということです。

子どもが相続放棄をした場合でも、非課税金額計算上の法定相続人数に含むことができます。

ここでポイントとなるのは、「自分で生命保険に加入し、自分で保険料を支払う」「受取人を子どもにする」ということです。

前者の理由として、被保険者と契約者が同一人物でないと相続税が課税されないためです。例えば、契約者と受取人が一緒の場合は所得税、被保険者・契約者・受取人がそれぞれ異なる場合は、贈与税がかかります。

また後者の理由として、夫婦間の相続は1億6,000万円までは非課税となるため、保険金の非課税枠のメリットを受けられないためです。

相続税対策として色々説明しましたが、どんな対策をするかはそれぞれの事情によって異なります。専門的な知識がないとすべてを正しく理解するのは難しいため、まずはファイナンシャルプランナーに相談しましょう。

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